ロシクレールとは、朝焼けの淡いピンクを意味する。ピンクの空の色が、海に映る風景をイメージして、店名を名付けたそうだ。カウンター席の壁の色は、それを思わせるようなピンクで、間接照明が幻想的な気分を演出している。 牛込柳町の交差点から1本入った、小さな通りにあり、住宅街の落ち着いた雰囲気の中、ゆったりとした気分で食事をすることができる。 オーナーシェフの大野さんは、もう一軒、東中野にスペインバル「アスタルエゴ」のオーナーでもある。両店とも少し静かな住宅街にあり、立地的な環境は類似しているという。大きな違いは、何より「ロシクレール」が魚介専門のスペイン料理であるところだろう。 その由縁の一つは、大野さんが学生の頃からスペインに魅せられ、特にガリシア地方に魅力を感じていたこと。もう一つは、アスタルエゴのシェフの出身地でもあった、能登の魚介に魅せられたから。「魚介はもとより、能登には他にも美味しい食材がたくさんあるんです。」と語る大野さんは、とても楽しそうである。「ロシクレール」のロゴも「タコ」を思わせるRの文字がデザインされている。 メニューも、こんなにたくさんの魚介の楽しみ方があったのか!と思うほどのバリエーションである。「海のチーズとハム」という一品もカラスミと魚のハムの組み合わせだ。馴染みのあるプランチャ(鉄板焼き)やアヒージョ、カルドソ(おじや)なども存分に季節の魚介を楽しめる。大野さんによれば、彼の料理はスペインと日本の融合「エスパニョーラ」ならぬ「ハポニョーラ」であるという。私たちにとっては一皿一皿が美しい、新しい魚介のスペイン料理との出会いではなかろうか。 昨年10月にオープン、その後に能登半島地震が起きた。少しでも復興になれば、との想いを語る大野さん。「『能登牛』などもとても美味しい。『カルネリア(肉専門レストラン)』としてもやってみたいと思う。できたらですが(笑)」とのこと。夢と想いの融合だ。私たちも復興と、夢がいつか実現することを願って、応援したいと思うのである。 Rosicler(ロシクレール) 東京都新宿区市谷柳町25‐11 F&Ssビル 1F営業時間: 水・木・金・祝前日・祝後日 17:00 - 23:00(L.O.料理22:00 ドリンク22:30)土・日・祝日 12:00 - 15:00(L.O. 14:30)、17:00 - 23:00(L.O. 料理22:00 ドリンク22:30)定休日:月・火T E L:03-6457-5996https://www.instagram.com/rosicler_1025/
スペインバルジローナは五反田で創業、20年続く人気店である。マドリッド、トレド、セビージャ、バルセロナなどスペイン各地を食べ歩いた、オーナーシェフの山岸治郎さんが、気軽にお酒と料理を楽しめるバルとして、地元、五反田にオープン。生まれ育った地元に何か貢献したいという気持ちがあったという。 そんな気持ちが伝わっているのだろう。会社帰りの常連客や、何度も訪れているだろうグループが、アットホームな雰囲気を作りだしている。山岸さんによれば、遠方から訪れる人たちも大勢いるそうで、家族連れなど年齢に関係なく「皆さんに楽しんでもらいたい」とのこと。初めての訪問であってもリラックスして楽しめる雰囲気がある。 料理は、オーソドックスなスペイン料理から、日本の食材をアレンジしたものも。料理が来るたび感じたのが、味も良いが、盛りも良いこと。パエリアやアヒージョも美味いが、季節の食材を使ったオリジナルのスペイン料理も、訪れる際の楽しみだ。 ドリンクも、ワインやカヴァの品揃えはもちろんだが、他のスペイン以外のドリンクについても「リクエストしてみてください。色々取り揃えています。」とのこと。また、オーナーのおすすめは「シェリー酒」。どんな料理にも合うこの酒が、もっと広まったら良いのにと思っているのだそうだ。 気取らずに誰もが楽しめるスペインバル。こじんまりとした店内だが、活気に満ちている。同様のコンセプトで居酒屋などもやってみたいという山岸さんは近年、虎ノ門ヒルズのビジネスタワーで直営の「ポロフリg」をオープン。「虎ノ門横丁」という東京の名店が集まり、各店をハシゴできるというコンセプトのフロアで、ジローナの人気メニュー、フライドチキンとポテトを提供している。 地元に根付いた五反田の「ジローナ」と、高層ビルだが気軽に立ち寄れる虎ノ門の「ポロフリg」。どちらもオーナーの想いが込められている。 「ジローナ」は五反田駅からは10分ほど。東急池上線の大崎広小路駅からは3分とかからず。帰り道、夜のワインを醒ましながら歩くには程よい距離。ぜひ一度来訪を! スペインバル ジローナ 東京都品川区西五反田8-2-12 1FTEL:03-3495-0762アクセス:JR山手線/五反田駅から420m、東急池上線/大崎広小路駅から230m定休日:月曜日営業時間: 平日 11:30~13:00、17:30~23:00 土日 17:30~23:00 ポロフリg 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3階虎ノ門横丁TEL:03-6811-1086
「Ambiente(アンビエンテ)」はスペイン語で「雰囲気」のこと。「にぎやかな雰囲気」のなか、お酒とタパス、そしてフラメンコを楽しんでもらえるように、と名付けられた新潟のスペインバルである。 新潟駅からタクシーで5分ほど。行先を告げると「黄色い壁のスペイン料理屋さんですね。」と、新潟でもよく知られている様子。 この店はフラメンコバイレ、小島正子さんの店だ。小島さんは若い頃より新潟でのフラメンコ浸透に尽力、当時まだ認知度の低かった「フラメンコ」を広めようとフラメンコ教室を主催し、後進を育ててきた。2006年に新潟初のスペインバル「Ambiente」をオープン。現在ではフラメンコを楽しむ「場所」として、特別企画のほか、毎週土曜日にはフラメンコ教室の生徒さんによるライブも行われている。 訪れたこの日は「新春スペシャルフラメンコライブ」で立ち見が出るほどの盛況ぶり。小島さんの還暦を祝うもので、ゲストはカンテに有田圭輔、パーカッションにラファエル・モイセ・エレディア、ギターは徳永兄弟、徳永武昭と豪華メンバー(敬称略)。何を隠そう、徳永兄弟は小島さんのご子息、徳永武昭氏は旦那様なのである。 女性客に混じって男性同士のお客様もちらほら。後でわかったことだが、ここで初めてフラメンコを見たという長年のファンもいるそうで、新潟フラメンコの影響力おそるべし、といったところなのである。 ライブは小島さんのヌメロに始まり、武昭氏のギターソロ、徳永兄弟の演奏にモイセ氏のリズムもオンされて、アットホームな雰囲気の中、豪華な演目を十二分に楽しませていただいた。 終演後、小島さんの教室の生徒さんに伺った話が印象的。「新潟に住んでいて、ものすごくラッキーです。他の場所ならフラメンコに出会えてなかったかも。そしてそんな機会を与えてくれた小島先生に感謝です。」本当にその通りである。小島さんのフラメンコへの熱い思いに敬服、そして感謝なのである。 Ambiente(アンビエンテ) 新潟市中央区西堀前通3-725営業日:金曜、土曜 平日昼はランチ営業(ドッグカフェ兼用)営業時間:18:30~23:00ライブ情報はホームページでご確認ください。https://flamenco-iinaa.jimdofree.comご予約、お問合せはTEL:025-224-1107またはTEL:025-281-1714(フラメンコスタジオ)
今回登場するのは、2023年10月10日にオープンしたばかりのスパニッシュ×イタリアンのレストラン。勝どきの高層タワーを臨む、都会的な雰囲気の中、ワインと料理を楽しめる店である。 勝どきの駅を降りて、タワーマンションを見上げながら、川沿いのウッドデッキを進むと、天井が高く、ガラスファサードの開放感あるレストランが現れる。 なんだか都会的な雰囲気にドキドキするが、それとは違うベクトルで、魅力的なラインナップのメニューに心奪われる。 ワインにぴったりなピンチョスの盛り合わせやアヒージョ、またスペイン料理とイタリア料理の美味しいところどりのメイン料理も色々試したい。 ワインもリーズナブルな価格帯から特別な日のものまで。ノンアルコールやハイボール、カクテルのドリンクも充実している。 注文はタッチパネルによるセルフオーダーシステム。だからと言ってスタッフの対応が手薄いわけではなく、むしろダブル体制といったところ。 お話を伺った店長の荒井さんによると「女性をターゲットに、料理のクオリティは本格的に、価格はリーズナブルに、と考えています。」とのこと。「まだまだ、オープンしたばかりなので、お客様のニーズを探っている状態ではあるのですが、ランチや会社帰り、休日のブランチやディナーにと利用していただけると嬉しいです。また、テイクアウトなども企画中です。」と、荒井さん。テーブル席の他、カウンター席では1名利用も多いとか。また20名位のグループや、70名ほどで貸切り利用も可能だ。 都会的であるが、喧騒からは少し離れて、解放的な雰囲気の中で飲むワインと食事は、気分転換にもってこいのシチュエーション。スペイン料理の楽しみ方が、またひとつ増えたようである。 ブリランテタヴォラ Dai 勝どき店 〒104-0054 東京都中央区勝どき4丁目6-2109 区画B方TEL:03-6910-1699営業時間:【平日】 ランチ:11:00~15:00(L.O.14:30) ディナー:17:00~23:00(L.O.22:00)【土日/祝日】 ランチ:11:00~15:00(L.O.15:00) ディナー:15:00~23:00(L.O.22:00)定休日:なし
JR阿佐ヶ谷駅、北口アーケード街を通り抜けてすぐの場所に「Kocco(コッコ)」というスペインバルがある。 カウンター席とテーブル席が2つほどの、こじんまりした、しかし落ち着いて料理と会話を楽しめる居心地の良い店である。 スペインバルのオーソドックスなメニューのほか、「みょうがのピクルス」など日本の素材を使ったり、定番のトルティージャに加え、旬の食材のキッシュなど、ちょっとしたビストロ風アレンジも効いている。一皿の量はさほど多くないがリーズナブル。故に色々な料理を楽しめる。 ワインもグラス、カラフェ、ボトルが選べ、ボトルの価格帯は抑えられている印象。一方でシェリーやスペインカクテル、カヴァ、ハイボールにシードルと広い選択肢が用意されている。 オーナーシェフの深澤さんは、スペインバルでのアルバイトに始まり、長年三鷹のスペインバルの店長を任されていた生粋のスペイン料理のシェフである。いよいよ自分の店をと独立を考えていたちょうどその頃、コロナの第一波が始まったという。 「最初は様子を見ながら店舗を探しました。ここは、2人でお店を切り盛りするのにちょうど良い大きさだったので。」と阿佐ヶ谷にオープンすることを決めた。 オープン当初からテイクアウトを提供。また、お好みの3種を選べる「おひとりさま限定前菜盛り合わせ」などもあり、1人でも会社帰りに立ち寄りやすい。 「『スペインバルを日常に』と思ってやっています。」と深澤さん。その気持ちは伝わるようで、私の同行者も「こんなバル近所にあったらいいのに。」と呟いていた。 11月で3年目というこのお店、秋になれば秋刀魚のコンフィや、それを使ったパエリアなども予定しているというから楽しみだ。 奥様の描いた、かわいい「にわとり」のロゴが目印。丁寧に作られた料理と、ワイン、そして何よりお二人の人柄が店の居心地の良さを創りだしている。また、行きたいと思うスペインバルなのである。 スペインバルKocco(コッコ) 東京都杉並区阿佐谷北2-15-2TEL:03-3223-6991営業時間:店内 17:00〜23:00(ラストオーダー22:00)テイクアウト 17:00〜23:00日曜営業