【濱田吾愛のEsencia del Cante】第1回 ソレア
2026.04.1
★今号の一曲入魂:ソレア・デ・アルカラ Soleá de Alcalá
ソレアと言えば、踊りの定番ともなっているのがソレア・デ・アルカラ。「アルカラ」の名は、セビージャ南東15キロに位置するアルカラ・デ・グアダイラに由来する。根っこにはパキリ・エル・グアンテやエンリケ・エル・メジーソのカディスのソレアがあるが、アルカラのソレアとしての格調と抜群の存在感は、20世紀に活躍した歌い手ホアキン・エル・デ・ラ・パウラが与えた。
ここでは、踊り歌にもよく使われるソレア・デ・アルカラをご紹介する。一連目は、町に残るアラブ式の古城に、明け方ホアキン・エル・デ・ラ・パウラの声がこだまするというロマンティックな物語。踊り歌に使われる場合のパターンを《 》で記した。本来は8音節4行詩だが、繰り返しに伴って言い回しが少し変化したりしているところがいかにもフラメンコ。
踊りの場合は通常この後テンポが上がり、ファルセータ、エスコビージャ、振付によってはソレア・ポル・ブレリアやロマンセなどを挟み、ブレリアになって終わるのがスタンダード(これ以後に紹介するレトラも同様)。
▶El Alcángel https://youtu.be/FDzKGW_WuVE?si=Z3UsUlbRHwjTrSjX
| Levántate tempranito al castillo quiero subir 《レマーテ》 yo quería subir al castillo al castillo quiero subir me han dicho que con el alba se oye el eco de Joaquín se oye el eco de Joaquín de Joaquín el de la Paula. Por el hablar de la gente olvidé yo a quien bien quería 《レマーテ》 olvidé yo a quien bien quería olvidé yo a quien bien quería mientras yo viva en el mundo se me acabó la alegría. mientras yo viva en el mundo se me acabó la alegría. | 朝、ちょいと早起きしてごらん 城へと登りたいおれさ 《レマーテ》 城へと登りたかったのさ 城へと登りたいおれさ なぜなら夜の明け方に ホアキンのこだまが聞こえるとやら ホアキンのこだまが聞こえるとやら ホアキン・エル・デ・ラ・パウラのさ 人の口車に乗せられて 深く愛した人を棄てたよ 《レマーテ》 深く愛した人を棄てたよ 深く愛した人を棄てたよ この世に生きているうちは 喜びはもうなくていい この世に生きているうちは 喜びはもうなくていい |
★厳選!その他の主要なソレアより
〈ソレア・デ・トリアナ Soleá de Triana〉
かつてヒターノ地区と呼ばれたセビージャのトリアナ地区。グアダルキビール河をはさんで、大聖堂やマカレナ地区、闘牛場などと向かい合う趣きある一角だ。ここで育まれたソレア・デ・トリアナは独特の雄渾さと濃さをたたえ、そのエネルギーで人びとを魅了している。
▶Manuel de la Tomasa https://www.facebook.com/share/v/Xcm4LnELyCuQduXA/
| Los cuatro puntalitos lo que sostienen a Triana 《レマーテ》 que sostienen a Triana lo que sostienen a Triana San Jacinto y Los Remedios la O y Seña Santa Ana San Jacinto y Los Remedios la O y Seña Santa Ana. | トリアナを護る 4柱とくれば 《レマーテ》 トリアナを護る トリアナを護る サン・ハシント、レメディオス ラ・オーにサンタ・アナ サン・ハシント、レメディオス ラ・オーにサンタ・アナ |
〈ソレア・デ・カディス Soleá de Cádiz〉
さきのソレア・デ・トリアナとは対照的に、優しげで女性的な表情を持つソレア。エル・メジーソらが歌ったものが有名だが、しっとりとした中にも深い情感がこもり、アルカラのソレアと並んで踊り歌に使われる場合も少なくない。
▶Tomas Pavón https://youtu.be/BNwPLO9XGE8?si=Em_mgtaiC81tKHO
| A mi mare de mi alma lo que la camelo yo 《レマーテ》 lo que yo quiero a mi mare lo que la camelo yo porque la tengo presente metía en el corazón. A mi mare de mi alma lo que la camelo yo. | わが魂のおっ母さん どれほど愛しいことだろう 《レマーテ》 どれほど好きなおっ母さん どれほど愛しいことだろう いつでもここにいるかのように 心にしかと抱いているのさ わが魂のおっ母さん どれほど愛しいことだろう |